アルネヤコブセンのアントチェア
アルネ・ヤコブセンの代表的な作品の一つである「アントチェア」。
まるで蟻のように見えるユーモアな形をしたデザインチェアは、もともと3本脚しかない椅子でした。
<コンセプトがとってもユニークなアントチェア>
アントチェアには、座った時に人間の脚が2本加わることによって、3本脚+2本脚の合計5本脚で安定感を満たすという独自のコンセプトがありました。
しかし、安全面から椅子の安定性が重視されるようになり、1980年より4本脚タイプが発売されました。そのため、現在は3本脚のアントチェアは、リプロダクト製品などでは手に入れることが出来ますが、オリジナルは非常に貴重なコレクションとなっています。
ヤコブセンの死後に4本脚のアントチェアが誕生していますので、ヤコブセンが追求した椅子の素晴らしさを体感するには3本脚の存在がとても大きいと言えます。
3本脚のアントチェアは、どの角度から見ても美しく、圧倒的に人の心を惹きつけるデザイン性の高さがあります。
ヤコブセンは、家具デザイナーとして活躍する前はデンマークの建築家としても大きな功績を残しています。建築家ならではの発想や緻密さがヤコブセンの素晴らしさです。
今でこそ当たり前となっているスチールアームや合板を使った椅子も、当時の人達が初めて目にした時は、これまで見た事のない椅子の姿に驚きを隠せなかったはずです。
世界中が憧れる椅子として、半世紀以上経った今でも愛されるアントチェアは、今なおデザイン王国のデンマークの代表的な椅子として親しまれています。
<現在でも褪せないアルネヤコブセンのアントチェア>
アントチェアは、“アリンコチェア”と言う名でも親しまれている北欧家具を代表する名作椅子の一つです。
蟻のように見える独特のデザインが特徴的なアントチェアは、デンマークのデザイナーとして活躍したアルネ・ヤコブセンによって1952年に発表されました。
アントチェアは、現在の椅子デザインに大きな影響をもたらしており、アントチェアを見た時に、どこか見覚えがあるデザインだと感じた人も多いはずです。
スチールを使った椅子デザインの原型は、ヤコブセンが生み出したアントチェアの作品にあるからです。
アントチェアを発表した当時、非常に珍しいスチールアームと薄い成形合板で作られたアントチェアは、とても軽く3本脚であったことから安定性が疑問視されていました。
今でこそ、名作椅子として名を連ねるまでに至っているアントチェアですが、斬新なデザインだったアントチェアは、すぐに人気を得ることはなかったのです。
しかし、使わない時にはスタッキング(積み重ね)出来るアントチェアは、収納に場所を取らないという機能性によって、現在でもヤコブセンの代表的な椅子としてロングセラーとなっています。
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アントチェアの特徴的なフォルムも、見た目の面白さだけを追求したのではなく、くびれた背もたれの板が弾力を引き出し、座った時に心地良い弾力で背中を支えるように設計されています。
椅子という本来の役割を損ねることなく、ヤコブセンの緻密な設計が組み込まれている作品がアントチェアなのです。
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